海外でのQOLを上げる基礎メンタリティ


March 18th, 2023

2021年末にロンドンに引っ越して、あっという間に1年ちょっとが経ちました。

グローバルパンデミックの真っ最中に、家財道具一式と幼児とネコ2匹を、ロスバゲやストライキが日常茶飯事の欧州まで飛行機&船で運ぶという、トラブル必至の状況・・・!

「なにかしらおもしろハプニングが起きるはず、そしたら番組かエッセイでネタにできるぞ・・・」などというゲスい考えのもと意気揚々と引っ越してきたのに、奇跡的にトラブルがひとつも起こらないままスルッと普通の生活が始まってしまい、改まってなにかを書いたりすることもなくここまで来てしまいました(?)。

強いて言うなら、ネコ2匹が日本で打った狂犬病の予防接種があまりに珍しい日本固有のガラパゴス注射だったらしく、「なにこれ、ちゃんとしたやつなん?」と疑われ検疫のスタッフがネットでチェックするも日本語の仕様書しかなくて足止めされたぐらい。でも結局それも数時間で先方が「まぁいいや」ってなって大丈夫だった(なぜ)。

当然ながらロンドンは英語なので、私も夫も息子も言葉には不自由しておらず、また日本人が多い西ロンドンをあえて選んだので日系スーパーやジャパンセンター(通称ジャパセン)もある。個人的に海外生活で最も大事なのは白米へのアクセスだと思ってるんだけど、イタリア産の「ゆめにしき」という日本米が普通に美味しい。そしてラーメン、寿司、うどん、てんぷらなど日本食レストランにも恵まれている。

イギリスはインフレ祭り開催中なので日本と比べちゃうと値段が2〜3倍で白目になりそうになるけど・・・ラーメン一杯2500円って・・・まぁ背に腹は代えられない・・・。

というわけで「海外に住む」といっても西ロンドンであれば全然たいしたことないわけです。西ロンドン最高。ラブ。感謝。と心の中のリトルボブマーリーが満足げに囁く日々だけど、同じイギリスでも日系スーパーが遠いとかもっと田舎のほうとかだと全然違う体験になってると思う。

しかしそんな暮らしやすい西ロンドンでも、「日本に帰りたい・・・」と言っている日本人に会うことが結構頻繁にあります。

ロンドンに引っ越すにあたって個人的に意識していた2つのことがあるんだけど、「帰りたい」と言っている日本人たちと話しているとまさにこの2つに苦戦している印象がある。

今後海外に引っ越す予定がある方にちょっとでも参考になればと思って書いておきます。

①自画自賛すること
海外留学や海外移住は近年ますます身近になり、「キラキラ海外移住♡」みたいなコンテンツもいっぱいあって、すごく簡単に移住しているように見える場合も結構あります。しかし、いくら人間が順応に長けているとはいえ、海を越えて異国に移住するというのは、普通の動物だったら一定期間は毛が抜けたり食事を食べなくなったりするぐらいの、それはもうとんでもない変化です。

まずそれを認知して、自分にとにかく優しくする。「あれもできてないし、これもできてない」などと自分を急かしたり責めたりしてる場合じゃなくて、「異国で生きれてる自分、えらすぎぃ!」という自画自賛必須。

②インフラへの期待値を下げておくこと
引っ越す先の国によって大きく変わるけど、日本は世界の中でもインフラが超絶安定している国。同じレベルを期待していると地味に多大なストレスにつながるため、ポジティブに期待値を思いっきり下げておく。

私は過去の出向経験から「シャワーのお湯出ないかもな・・・」「アマゾンちゃんと来るんかな・・・」などとインフラへの期待値が地の底だったので、「えっお湯出るじゃん!」「アマゾンちゃんと来た!」などと喜ぶことができました(?)。ちなみに英語だとこういうのを「a pleasant surprise(嬉しい驚き)」と言います。

逆に「何度言っても全然修理に来てくれない」みたいな場合も実際あるんだけど、元から期待値が低いので「やっぱりね・・・はいはいわかってましたよ・・・」みたいな、もはやネタ。

さてそうやって色々心構えをして楽しく暮らしている中でも、やっぱり異国なので色々びっくりしたこともあり。次回はそんな話を書こうと思います。

Mami